ブルガリアの結婚式

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(実際の結婚式の日からだいぶ経っていますが、)いよいようちの旦那さんのはとこの結婚式の日がやって来ました。

式は夕方からでしたが、お昼を食べてしばらくすると、新郎、そして新郎のご両親とお兄さんが、車で私たちの家まで迎えに来てくれました。

結婚式で私は着物を着ることになっていたので、朝から美容院へ行ったり、その後はすばやく昼ごはんを済ませて着物に着替えたりと大忙しでした。しかも、ほとんど着物を着たことがないので、日本で1時間ほど母から着物の着方やたたみ方を教えてもらい、それを写真に収め、当日は旦那さんに手伝ってもらって、写真を見て思い出しながら、どうにか着物を着ることができました。

新郎家族と一緒に向かったのは新婦の家です。新郎の付添人、クム(うちの旦那さん)、クマ(私)は、新郎が新婦の家へ行き、新婦の家族から新婦を奪って来るのを手伝います。新婦の家の呼び鈴を鳴らすと、新婦の弟が出てきましたが、ドアを閉めてしまいました。姉が欲しければそれに見合ったお金を払わないと中には入れないと言われ、新郎は弟さんが持ってきた新婦の靴にお金を少しずつ詰めていきます。そうしながら、クムと一緒にドアを開けて中に入ろうとします。押し問答の末、やっとドアを開けてもらえて中に入ることができました。

家に入れてもらうと、新婦やその家族が部屋で迎えてくれました。クマである私は新婦にブーケを手渡しました。それから今度は新婦が新郎、クム、クマ、新郎の家族、自分の家族に小さなブーケを付けてくれました。その後はみんなお茶を飲んだり食べ物をつまんだりして、結婚式までの時間を過ごしました。

教会での結婚式の時間になり、教会に到着すると、すでにたくさんの人たちが新郎、新婦を待ち構えていました。結婚式の参列者たちが教会に入った後、教会の中からコーラスが聞こえ始め、それを合図に牧師さん2人、それに続き新郎新婦、そして私たち夫婦、新婦の姪甥の順に教会に入りました。

wed_042.jpg (教会の祭壇前のテーブルに置かれたもの。 左:結婚式の後教会の入り口から外に向かって撒かれるお金(コイン)、飴、お米を包んだものが入ったバスケットとお皿、中央:ワインの入ったグラス、(多分)聖書、そして式で新郎、新婦がかぶる冠、右:新郎のお母さん手作りのパン、蜂蜜、十字架)

コーラスが終わると、牧師さんが話を始めますが、それもコーラスの延長のように歌うように話をします。話し終わるとまたコーラスが始まり、そしてまた牧師さんの歌のようなお話となり、結婚の儀式というよりも歌を聴きに来たようで、とても素適で聞き入ってしまいました。

新郎、新婦の指輪の交換が行われ、それに続いて今度は冠の交換をしました。冠をかぶることによって一時的に結婚のこのときだけ新郎、新婦は王と王妃になれるそうです。

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この後牧師さんの後に付いて、新郎新婦、私たち夫婦、新婦の甥姪が、祭壇の前に置かれたテーブルの周りを3週回ります。そうして教会の中での儀式は終了しました。

結婚式の参列者たちが先に教会の建物の外に出て、私たちはまた牧師さん、新郎新婦の後ろに続いて教会の建物の入り口に向かいました。外に向かって立ち、クム(私)がバスケットに入ったコインの包みを新郎新婦の頭の上を越えるように、外にいるみんなをめがけて撒き散らします。この包みを拾った人も幸運を得ることができるので、たくさんの人たちが一生懸命拾いに来ました。

そして教会のテーブルにおいてあったグラスワインを新郎、新婦が飲み干して、教会での結婚式が無事に終わりました。

それから披露宴の行われるホテルに移動して、まずホテルのお庭で記念撮影が行われました。夜7時になるとみんな宴会場に移動して披露宴が始まりました。

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披露宴のテーブルの並べ方は日本のホテルでの披露宴のものと似ていました。一番前に新郎新婦の席があり、そのすぐ隣が私たちクム、クマの席です。宴会場の真中はステージのようになっていて、ケーキを切り分けたり踊ったりする場所になりました。

そのステージで、新郎のお母さんが、自分が焼いたパンを新郎新婦に食べさせてあげます。一口目は塩を付けて、もう一口目は蜂蜜が付いたものです。結婚すればつらいことがあるけれど、その後には楽しいことがあるということを教えてくれます。

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また、新郎と新婦が背中合わせに立ち、頭の上に伸ばした2人の両手に、新郎のお母さんが焼いたもう一つのパンをクムが渡します。それを新郎、新婦が自分の方へ引っ張ってちぎり取ります。パンをたくさんちぎり取った方が家庭の実権を握ると言われています。

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それが終わると今度は、新郎新婦がケーキを切り分け、まず新婦がクムにケーキを食べさせてあげて、そして新郎がクマにケーキを食べされてくれます。そのお返しに、クム、クマが新郎新婦にケーキを食べさせてあげます。その後新婦が披露宴に来ている独身の男性に食べさせてあげます。このケーキを食べたら結婚できると言われているからです。

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そして、みんなが楽しみにしている「ホロ」と呼ばれるダンスを踊りました。ホロはブルガリアのフォークダンスで、みんなで手をつないで踊ります。ホロの先頭でみんなをリードするのはクムですが、うちの旦那さんはホロが踊れません。でも何とかみんなを引っ張って踊っていました。横に踊れる人が来るとその人の真似をして踊ればいいのですが、私の右も左も踊れない人だったので、ただ手をつないで引っ張られてくるくる回っているだけになってしまいました。でも一生懸命一番近くにいたホロの上手な女の人のステップを真似て何度か踊っているうちに、一番簡単なステップをマスターすることが出来ました。踊れるようになると本当に楽しくなりました。

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踊るのはホロだけではありません。60年代、70年代のなつかしの曲がかかると、年配の男の人、女の人たちが出てきて本当に楽しそうに踊ります。ブルガリア人がこんなに踊り好きとは知りませんでした。

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ホロが終わると、やっとゆっくり食事をいただいたり、他の来賓の方たちと話をしたり、少しリラックスして楽しむことができました。披露宴では食事やホロがあるので洋服に着替えていたのですが、教会での結婚式で着物を着ていたおかげで、披露宴ではたくさんの人から声をかけてもらうことができました。こんなにたくさんの人が着物に興味を持ってくれるとは思っていませんでした。

TS3E0923 (一番上:ショプスカサラダ、左:スネジャンカ、右:ロシアンサラダ、真中:キョポオル、下:オリーブ、焼きズッキーニ)

TS3E0933 (上:チキンのクリームソース掛け、下:ポテトの重ね焼き)

この後、新郎新婦はみんなのテーブルを回ってお祝いの品やお金を集めていました。宴は夜中の12時まで続き、くたくたになって、この日のクム、クマの役目が終了したのでした。

家に帰ってから、結婚式で牧師さんが教会で何を言っていたのかをうちの旦那さんに聞いたのですが、やっぱりブルガリアの教会で結婚式を挙げなくてよかったと思いました。なぜなら、神様の前で、新婦は新郎の奴隷となることを誓わなければならなかったからです。

いくら儀式でも、夫の奴隷にはなりたくありません!

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(ブルガリアのかわいい女の子たち。小さな女の子はどちらも天使ちゃんと呼ばれてました。素適なドレスを着こなしているお人形さんのような女の子はまだ14歳です。)

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12件のコメント

  1. ゆむるた:

    家に迎えに行って行う儀式や
    踊って踊って踊りまくる結婚式など
    トルコの結婚式に似ている部分が多々ありますね。
    ギリシャの結婚式にも似ている気がします。
    やっぱり近い国同士だからかな(^^)。

    花嫁さんも花婿さんも幸せそうですね。
    写真を見る限りではお天気も良かったみたいで
    素敵な一日になりましたね。

    itsukoさん、着物を持ってきたなんて凄い\(^o^)/
    皆さん、それは喜んだでしょう。
    素敵な衣装は花嫁さんへの最高の敬意になったと思いますよ。
    私も次の一時帰国では自分で着付けができるように
    着付けの先生の所へ行く予定です。

    私も結婚式でアラブ語だかトルコ語で何か誓ったのですが
    もしかしたら奴隷になっていたりして(^_^;)。
    儀式とはいえ面白い習慣が残っていますね。

  2. タヌ子:

    一枚目の写真、バックは教会ですか?
    面白い形の建物ですね。
    正教だけあって、ギリシャの結婚式と似ているような気がします。
    でも、ギリシャでは絶対に『新婦が新郎の奴隷となることを誓う』ということはありえないと思います。
    ご自分で着物を着られるなんて、素晴らしい。
    私は浴衣でさえ、帯が曲がってたりします。
    披露宴には洋服で出席されたんですね。
    もし着物のままだったら、主役の座を奪ってしまいそうなので、花嫁さんに嫉妬されかねないですもんね(それに、着物じゃ踊れないし)。
    旦那様のはとこさんと奥様、末永くお幸せに!
    パンはどちらが沢山ちぎり取ったのかしら?

  3. ぶーすか:

    結婚式、本当に幸せそうな様子で、見ている方まで、ニコニコです。
    クムもクマもやることがいろいろあるんですね。
    事前予習をさせてもらいました。ありがとうございます。
    しかし、itsukoさんは着物だったんですか。
    う~ん、着物はあるけど、とても耐えられそうにない。
    (事実、数年前、いとこの結婚式では、終了までやっと耐えたというていたらく。)
    時間が長そうなブルガリアの結婚式では・・・???
    itsukoさん、すごいです。しかも自分で着たんですよね。

    ところで、話変わって、今、日本ですか?
    10月11日に東京でブルガリアフェアというのがあります。
    お近くだったら、いかがですか?

  4. itsuko:

    ゆむるたさん、

    お天気は最初は曇りだったのですが、お昼から晴れてきました。
    結婚式の前日までは結構暑くて、着物を着たらすごく暑いだろうなと
    思っていたら、当日から少し涼しくなりました。

    私も着付けを習ってもっと着物を着る機会を増やして行きたいと
    思いました。

    トルコの結婚式も一度見てみたいです。

  5. itsuko:

    タヌ子さん、

    写真はブルガリア正教の教会の前です。

    着付けのために撮った写真がなければ、着ることができなかったかもしれません。
    写真を見ながらでも、ああでもないこうでもないと、何回かやり直しました。
    帯は、昔祖母が作った、巻いて引っ掛けるだけの帯を使ったので簡単でした。

    パンは新郎の方がほんの少し多く千切りとっていましたよ。

  6. itsuko:

    ぶーすかさん、

    新郎新婦とは去年の秋に日本で会っていたのですが、今回会ったときは
    本当に幸せそうに見えました。

    クマよりクムの役目の方が大事なようです。クマはクムのサポートといった感じなので
    私は楽でした。ただ、披露宴で新郎新婦の横に座るので、落ち着いて食事を取ることは
    難しかったです。

    着物は一応着れましたが、後で自分が着物を着た写真を見て、まだまだ練習が必要だと思いました。着物を着ていてもそんなに苦しくなかったので、自分で着る時に自然に帯を少しゆるめ
    にしてしまっていたようです。披露宴では踊らないといけないので着物は無理かもしれませんね。

    今日本です。ブルガリアンフェアってどんなフェアなのですか?
    まだ行けるかどうかわかりませんが、どこであるのか教えてくれますか?
    ぶーすかさんもいらっしゃるのですか?
    教えてください。

  7. カシミリアンクイーン:

    結婚式の記事UP、待ってました!
    お金を渡さないと家に入れてくれないトコとか笑っちゃいました。
    とにかくお祝いモード一色ですね。
    祭壇前のテーブルは色々置かれてるんですね~
    結婚式自体、日本でさえあまり参加経験がないのですが
    今度参加することがあればそうゆう細部も見ようと参考になりました!
    料理に踊りに小さな天使に・・・
    楽しく拝見させていただきました~(*^_^*)ありがとうございます!

  8. ぶーすか:

    ブルガリアフェアはブルガリアに親しんでもらおう!という催しで、
    六本木のホテルアイビスにて、今年で8回目を迎えます。
    去年は不参加だったのですが、おととしまでは、
    いくつか、講座や講演会があり、別フロアに談話室のようなものがあって、
    そこで、ゆっくり、お話しできたりします。
    関東近県に在住のブルガリアの方々も多く参加してました。
    カップルや留学生、家族連れやおこちゃまも。
    思いがけず、知り合いに出会えたり、話してみたら、友達の友達だったり、と。
    ブルガリア料理のビュッフェ付きで、入場2000円です。
    ゆっくり話をできる場所代と思えば、そんなもんかなぁ~という感じ。
    ビュッフェの料理は、う~ん・・・・ですけど。

    http://bulgarian.hp.infoseek.co.jp/08bgfair.htm
    に、主催者からのチラシをアップしてあります。
    私、今年は、行く予定です。

  9. yukacan:

    がーん!夕べ2時過ぎに眠い目をこすりながら色々書いたのに…。
    どうして反映されていないのー?ショックー!

    クムさん、クマさんのお勤めお疲れ様でした。思い出に残る素敵な
    結婚式でしたね。花嫁、花婿が末永く幸せでありますように。
    着物の着付けをお母様に習って、旦那様が手伝ってくれる、とても
    ほほえましいです。きっと会場では花嫁さんよりもitsukoさんのほうが
    注目を集めていたのでは?きっとそうですよ!
    披露宴会場のホテル、日本のどこかの老舗のホテルみたい。
    ブルガリアでもやっぱり最後には踊りなんですね。どんな踊りなんだろう。
    itsukoさんも踊ったなんてすごーい!
    それにしても新郎の奴隷になるなんて、ブルガリアの女性は皆それを
    「ハイ」って認めてるのー?奴隷と言う言葉がいやですよね。

  10. itsuko:

    カシミリアンクイーンさん、

    結婚式に限らず何でもそうですが、気をつけて見ていないと
    気づかないこととか多いですよね。私も今回の結婚式で一生懸命
    見ていたつもりですが、逃していたことも多いかもしれません。

    クマになるのも面白かったのですが、今度結婚式があれば
    普通の参列者になってもっとのんびり楽しみたいです。

  11. itsuko:

    ぶーすかさん、

    ありがとうございます。
    毎年フェアが開催されていたんですね。
    オフ会も面白そうですね。
    予定があえば行ってみたいです。

  12. itsuko:

    yukacan、

    ごめんなさい。私も一生懸命コメント書いて反映されていなかったら
    かなりショック受けます。それなのにもう一度書いてくれてありがとう!

    着付けのとき夫が手伝ってくれましたが、けんかしながらですよ。
    2人とも時間が迫ってくるといらいらしてしまって…。

    披露宴を行ったホテルは以前は日本のニューオータニだったので
    そのせいで日本のホテルの宴会場に似ているのかもしれません。
    一応日本庭園もありました。

    踊りはマイムマイムのステップにちょっと跳ねるステップが入って
    ひたすら横に進むという感じです。(こんな説明でわからないですよね?)
    トルコにも同じような踊りがあるかも?!

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