ケーキのシロップ漬け「レヴァネ」
初めてブルガリアへ行ったときのこと。パン屋さんへ行くと何種類かのケーキが売られていました。しばらく甘いものを食べていなかった私はすごくケーキが食べたくなって、その中でスポンジのような、カステラのようなケーキが一番おいしそうに見えたので、ブルガリアで初めて食べるケーキはこれにしよう!と、食べるのを楽しみに買って帰りました。
家へ帰ってから買ってきたケーキをよく見ると、シロップでスポンジはびしょびしょ。買ったときにはシロップ漬けのケーキとは気づきませんでした。あっさりしたケーキを想像していたので、がっかりしながら食べてみると、甘いし思っていたようなケーキじゃないし、半分以上を残してしまいました。
その後ずっと避けていたシロップ漬けのケーキですが、昔のブルガリア料理のレシピ本にこのケーキのレシピがのっていて、もしかしたら今食べたらおいしいかも…と期待して作ってみました。
泡立てた卵にセモリナ粉(грис)を加え、シロップで甘みを加えるだけのレシピですが、材料のセモリナの分量のところで、普通ならカップいくらとか、何グラムとか、大匙いくつとかと書いてありそうなのですが、卵の殻半分を何カップという計量になっていました。
私はそのセモリナの計量方法を素直に信じることができなかったのですが、とりあえず割った後の卵の殻に水を入れてそれをスプーンに移して、だいたい大匙1ぐらいかなと、卵の殻半分=大匙1と解釈して作ってみました。
できあがった「レヴァネ」は、店で売られているものほどシロップでびしゃびしゃになったものでなく、卵の味がしっかりしたふんわりスポンジに、程よくシロップがしみ込んだ、しっとりカステラ風ケーキになりました。
現在ブルガリアの家庭で作られる「レヴァネ」は、セモリナ粉だけでなく普通の小麦粉も加えたり、あるいは普通の小麦粉だけで作られているものが多いようです。またスポンジ生地を膨らませるのに、ベーキングソーダを使うものが多いようです。
トルコやギリシャにも同じようなケーキがあるようです。シロップ漬けお菓子なのでアラブから伝わったお菓子なのかもしれません。
とてもシンプルでおいしいケーキです。ぜひお試しください!
「レヴァネ」のレシピ(直径18センチ丸形1台分)
(реване)
材料:
- 卵 5個
- セモリナ粉 大匙5
- 砂糖 200〜250g
- 水 250〜300ml
- レモン汁 大匙1
作り方:
- 卵は白身と黄身に分けておきます。
- 型(シロップをかけるので少し高さのあるもの)にバターを塗って軽く粉をふっておきます。
- ボウルに卵の白身を入れて角が立つぐらいまで泡立て、セモリナ粉を少しずつ加えながら混ぜます。更に卵の黄身、レモン汁を順に加えて混ぜます。
- 型に3.を流し入れ、170度に予熱したオーブンで20〜30分ほど焼きます。串を刺して串に生地がくっつかなければOKです。
スポンジ生地は型に入れたまま、お好みの大きさ、形に切り込みを入れておきます。 - シロップを作ります。鍋に砂糖と水を入れて沸騰するまで中火で、その後弱火にして20分ほど煮詰めます。少しどろっとしたら火を止め、冷めたスポンジ生地の上からまんべんなくかけます。
冷めてシロップがスポンジにしみ込んだら出来上がりです。
*暑い時には冷たく冷やして食べるととてもおいしいです。
*今回使用した型は18センチ丸形ですが、もう少し小さい型や四角い型でもいいです。(レヴァネは普通四角く切ります。)でもスポンジが厚いとシロップが中までしっかりしみ込みにくいです。
*私は200gの砂糖に250mlの水でシロップを作りました。本場のものより甘さ、シロップの量は控えめです。お好みで砂糖、水の量を調整してください。
*昔のレシピでの名前は何故か「レヴァネ」でなく、“レヴィネ”となっていました。
このレシピをメール送信する

Iris:
ほんとにシンプルですね!
2009/08/13 21:55セモリナ粉を入れるんですかー
薄力粉と味の違いってどんな感じでしょう?
たしかに冷やすといっそう美味しいだろうなぁ(*^-^*)
中欧や地中海、アラブ系のお菓子レシピを探してますが、少ないです。
itsukoさんのレシピは、そんな私にとって、とても魅力的なんですよ☆
タヌ子:
確かにギリシャでもシロップでビチョビチョになったケーキがありました。
2009/08/13 23:48口に入れた途端にシロップがジュワーっとほとばしるような感じのケーキ。
私はアラブ菓子が好きなので、それほど抵抗なく食べられますが、普通の人にはちょっと甘すぎるかもしれませんね。
こちらではセモリナ粉がなかなか見つからないのですが、自然食品のお店だったら売ってるかもしれません。
こういうお菓子はセモリナの方がずっと美味しいですよね。
問題は不器用な私が、泡をつぶさないようにちゃんと混ぜられるかどうか…
yukacan:
あら、もうずいぶん更新されているのですね。出遅れ、出遅れ。
2009/08/14 05:44自分が使っているトルコの「レヴァニ」のレシピを見てみたら
itsukoさんのレヴァネのシンプル度がわかります。
私はこのレモン風味が好きです。シロップ無しでも美味しいですよね。
itsuko:
Irisさん、
薄力粉を使って作ったことがないので味の違いはよくわかりません。
今回使ったセモリナ粉は日本で手に入ったカナダ産のものです。
細挽きで、見た目は黄色がかった普通の小麦粉という感じでした。
ブルガリアのものは粗挽きのもので、私は見たことがないのですが少し
粒のあるものだそうです。
ブルガリアでよく食べられるお菓子にはトルコから伝わったと思われるものが結構あります。
2009/08/15 11:35私も自分で作ってみたいなあと思っているので、またレシピを見つけて紹介させていただきます。
itsuko:
タヌ子さん、
今回泡立てにはもちろん電動ハンドミキサーを使いましたが
2009/08/15 11:38白身を泡立てた後もそのままハンドミキサーで粉も黄身も混ぜてしまいました。
雑な作り方をしたわりにちゃんと膨らんでくれました。
タヌ子さんの料理を見ていたら、私よりずっと器用だと思うんですけど…
itsuko:
yukacan、
レヴァニにはヨーグルトが入っているのですね。
2009/08/15 11:47今度トルコのを作ってみようっと。
今回のレヴァネのスポンジ自体には砂糖が入っていないので
シロップなしで食べると「んん?」というかんじでした。
こういうシロップ漬けの甘いお菓子は意外にハマってしまったりしますよね。
ELIM:
セモリナ粉って、ブルガリアの気候でも取れるのですね。
2009/08/15 16:49イタリアでないと育たないのかと思っておりました。
あまり使う機会がないのですが、
セモリナのケーキというのはどんなものでしょうね。
ヴィクトリア時代のイングランドにもセモリナのケーキレシピが出ていて
ずっとパスタ以外の何かを作ってみたいと思っておりました。
itsuko:
ELIMさん、
トルコのお菓子はセモリナ粉を使っているものが結構あるようです。
2009/08/17 16:29ブルガリア料理でも使うものがあればまた紹介したいと思います。
カトリーヌ:
このお菓子を見て、フランスの「ババ」を思い出しました。
2009/08/18 19:05ラム酒入りのシロップに漬けたケーキです。現地で食べたものは、超甘かったです。
「ババ」という名前は、アラビアンナイトからきているそうです。もちろん、アラブではケーキにお酒を使ったりはしませんけれど(笑)。
itsuko:
カトリーヌさん、
ババってアリババのババですか。
2009/08/18 22:57でもやっぱりアラブ系のお菓子という意味でそういう名前がついているのでしょうね。
お酒が入ったのはフランスに来てからかな?
あまり関係ないけれど、ブルガリア語でババはおばあさんのことです。
ELIM:
「ババ」は、ポーランドのレクチンスキーという王様が、
2009/08/20 07:02アラビアンナイトにちなんでつけた名前だと聞いたことがあるような気が致しますね。イスラム圏起源かもしれません。
ところで、ブルガリアでは水牛のヨーグルトがあると聞きましたが、
どんなお味ですか?ご存じでしたら教えて下さい。
itsuko:
ELIMさん、
残念ながら水牛のヨーグルトは食べたことがありません。
2009/08/21 22:30水牛のシレネ(ブルガリアの白いチーズ)なら食べたことがあります。
普通の牛のよりおいしかった気がします。
ヨーグルトは羊のものを食べたことがありますが、全然臭くなくて、
手作りだったこともあって、濃厚でとてもおいしかったです。
ELIM:
いいですね、
2009/08/25 19:32日本ではミルクの選択肢が少ないのですよね。
いつもちょっとだけ不満です。
治安と引き換えと言われればそれまでのようにも
思いますが。
itsuko:
ELIMさん、
日本では普通の牛乳を飲む量も減ってきているようだし、
2009/08/26 15:51牛乳が体に悪いという人もいるし、
これからどうなるのでしょうね…
ELIM:
子供のころに牛乳をたっぷり飲ませたら、
2009/08/28 22:31子供が成長しすぎたと言っている知り合いがおりますがね。
身長が日本人平均よりお嬢様も御子息様も10センチくらい高いのです。
itsuko:
ELIMさん、
牛乳を飲んだら大きくなれるって本当かもしれませんね。
2009/08/28 23:17越後屋:
はじめまして、セモリナ粉のお菓子を探していて辿り着きました。フィンランドの方が作っているデザートを知りたくて調べていたのですが、逆にこちらの卵の味がしっかりすると言うケーキに心ひかれています。
2009/09/07 20:20昔トルコでシロップがどうやったらこんなにしみ込ませることができるのか?というケーキを一口だけ頂いたことがありますが、それとは違って素材の味が優しく伝わりそうなのでぜひ作ってみたいと思います。
私はかなり極寒の地域に住んでいますが、なぜかセモリナ粉が切れる事無く店にあるので練習出来そうです。
itsuko:
越後屋さん、
初めまして。ご訪問ありがとうございます。
このケーキは、とっても単純に卵と砂糖の味なのですが、だからおいしいのかもしれません。
私もシロップたっぷりは苦手なので少なめで作ります。
でも食べているうちにだんだんたっぷりシロップになれてきている気がするのが恐ろしいです。
フィンランドのセモリナお菓子もどんなのか気になりますね。
2009/09/08 12:44